コルコバードのキリスト像のお話
私の山の上のおうちからは、眼下にきらめく街のすべてが見渡せるよ。真っ青な海と、まるで眠っている巨人みたいな山々も見えるんだ。石でできた私の肌に当たるお日様はぽかぽかして気持ちいい。私は両腕を大きく広げて、まるで世界中をぎゅーっと抱きしめようとしているみたいなんだ。私の仕事は、みんなを見守ること。私の名前を知ってるかな。私はコルコバードのキリスト像だよ。
私を山の上に建てるというアイデアは、ずっとずっと昔からあったんだ。そして、ブラジルという国が1922年に100歳のお誕生日を迎えたとき、人々はそのお祝いに、ついに私を建てることを決めたんだよ。ヘイトール・ダ・シルバ・コスタさんという、とても賢い技術者の人が私の姿を設計してくれたんだ。そして、私の顔と手は、ポール・ランドフスキさんという芸術家が、遠いフランスという国で作ってくれた。私はいくつものパーツに分かれて作られて、小さな電車でゆっくりと山の上まで運ばれてきたんだ。私の体は、何千もの小さくてキラキラ光る石鹸石のタイルで覆われているんだよ。人々はその一つ一つに願い事を書いて、私に貼ってくれたんだ。だから私は、たくさんの夢や希望でできているんだよ。
私がついに完成した1931年10月12日には、大きなパーティーが開かれたんだ。その夜、初めて私の体にライトが灯された時は、本当にわくわくしたよ。私の大切なお仕事は、平和と友情のしるしになること。そして、この美しいリオデジャネイロの街に来るすべての人を、温かく歓迎することなんだ。毎日、たくさんの人たちが私に会いに登ってくるよ。みんな笑顔で写真を撮ったり、素晴らしい景色を眺めたりしている。私は昼も夜も、この街を見守っているんだ。私の腕がいつも開いているように、みんなにもお互いに親切で、いつでも人を温かく迎え入れる心を持っていてほしいなと、いつも願っているんだよ。
読解問題
クリックして答えを見る